Letter 気候:エル・ニーニョに関連して1940〜42年の全球の対流圏および成層圏でみられた特異な気候 2004年10月21日 Nature 431, 7011 doi: 10.1038/nature02982 エル・ニーニョ/南方振動は、気候変動現象の最も顕著なモードで、世界の多くの地域の天気や気候に影響を与えているが、ヨーロッパと高緯度成層圏に与える影響については議論の余地が残っている。我々は、過去の観測記録とデータを再構築する手法を用いて、長く続いた強いエル・ニーニョ期間中に、北半球の対流圏と成層圏において1940年から1942年にかけて起こった特異な気象状況を解析した。ヨーロッパと北太平洋の地表面気温が極端に低い時期と、アラスカで高温がみられた時期が一致していた。再構築したデータから、北ユーラシア大陸と北太平洋域の下部成層圏の高温と弱い極渦が見出された。加えて、北極と中緯度の観測地点では成層圏の昇温と高濃度の気柱オゾン量が頻繁に観測されている。我々は、1940年から42年までの過去のデータと、より最近のデータや気候モデルを用いた650年間の再現実験の結果を比較した。観測されたこれらの特異現象は、北半球冬季に全球的な対流圏−成層圏気候系で繰り返した、強いエル・ニーニョと関係の深い極端な状況だとみなすことができる。 Full Text PDF 目次へ戻る