Letter

物理:グラフェン層の原子欠陥を示す直接の証拠

Nature 430, 7002 doi: 10.1038/nature02817

グラフェン層に原子スケールの欠陥が存在するとカーボンナノ構造の物理的・化学的性質が変化する。最近の理論研究で、電子やイオンなど高エネルギー粒子をグラフェン層に照射すると、ノックオン反応とよばれるカーボン原子のたたき出し現象が起こり、さまざまな形態の原子欠陥が発生することが示唆された。しかし、このようなグラファイト中の原子欠陥が実験的に検証された例はほとんどない。透過型電子顕微鏡 (TEM)を使えば、単層カーボンナノチューブを構成するグラフェン層を観察することができ、カイラル指数も決定できる。しかし、これまでの方法ではグラフェン像を得るのに長い時間と特殊な画像処理が必要であり、その結果として得られる像は平均像に過ぎなかった。このためグラフェン層中の欠陥構造は正確に特定できずにいた。本論文では、単一グラフェン層に欠陥が形成される過程を高分解能TEMによりin situで観察した結果を報告する。ここで観察された欠陥構造は、カーボンナノチューブをさまざまな素子として応用する際に有用であると期待される。

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