Letter 生態:気候変動が外洋性の生物季節学的変動と栄養段階のミスマッチに及ぼす影響 2004年8月19日 Nature 430, 7002 doi: 10.1038/nature02808 鳥などの渡りや開花の時期といった、年単位で繰り返す生活環を研究する生物季節学は、気候変動の極めて感度の高い指標となりうる。生物季節学的変動は、生態系の機能に重要である可能性がある。というのは、気候変動に対する反応のレベルが機能群間で、また複数の栄養段階で異なる場合があるからである。生物季節学的な関連性が切り離されると、食物網構造が変化し、究極的には生態系レベルの変化を招いて、栄養的な生物間相互作用に重要な問題が派生すると考えられる。温帯の海洋環境は、こうした変化の影響を特に受けやすいと思われるが、それは高次栄養段階の個体数の増加が、パルス状に変化するプランクトン生産との同期化に大きく依存しているからである。今回、1958〜2002年の期間における66のプランクトン分類群の長期データを用いて、気候温暖化のシグナルが、生態群集内におけるすべての栄養段階および機能群に現れるかどうか調べた。本論文では、外洋性の群集が気候変動に反応するだけでなく、反応のレベルが群集および季節サイクルによって異なり、栄養段階と機能群の間にミスマッチが生じていることを報告する。 Full Text PDF 目次へ戻る