Letter 物理:ナノ粒子分散の添加によるYBa2Cu3O7-x超伝導体の磁束ピン止め増大 2004年8月19日 Nature 430, 7002 doi: 10.1038/nature02792 1986年に第二種高温超伝導体が発見されて以降、研究はこれら材料を電力応用に開発する方向に進んだ。しかし、その際問題になるのは磁束が完全に排除されず、むしろ磁気フラクソン内部にとどまり、その運動がより大きい超伝導電流を防げていることである。このような材料の臨界電流は、フラクソンのピン止め中心として作用する欠陥を高密度に導入することにより、増大できることが知られている。YBa2Cu3O7(YBCO、あるいは123)は、高温(液体窒素温度)におけるこのような応用に最も有望な材料である。欠陥の大きさが超伝導コヒーレンス長(YBCOでは≤77 Kの温度で約2〜4 nm)に近づき、欠陥の面積数密度が(H/2)×1011cm-2のオーダーのとき、ピン止めが最適になる(Hはテスラで表した印加磁場)。このような高い密度は、放射線照射による方法を除いて、ナノサイズの欠陥を保持する材料処理法では実現が困難である。本論文では、YBCO中に大きさ約8 nmのナノ粒子を高い数密度で分散し、77 Kの臨界電流を高磁場で2倍から3倍高める方法を報告する。 Full Text PDF 目次へ戻る