Letter 生理:哺乳類におけるヘム生合成と概日時計の相互調節 2004年7月22日 Nature 430, 6998 doi: 10.1038/nature02724 概日時計は、計時機構の中核としてさまざまな生理学的過程を制御している。哺乳類におけるそのような過程の1つにヘムの生合成がある。概日時計は、律速酵素であるアミノレブリン酸合成酵素1(Alas1)を調節することによって、ヘム生合成を制御している。概日時計の中心機構ではいくつかのPASドメインタンパク質が働いており、その1つであるニューロンPAS2(NPAS2)にはヘム結合モチーフがある。実際、ヘムは一酸化炭素に応答してDNA結合を阻害することにより、in vitroでBMAL1-NPAS2転写複合体の活性を制御する。今回我々は、哺乳類のPeriod遺伝子であるmPer1とmPer2のin vivoでの発現を、NPAS2とmPER2がかかわる機構によってヘムが別々に調節することを明らかにする。さらに実験を進め、mPER2がBMAL1-NPAS2転写複合体の活性を促進し、次にNPAS2が転写を介してAlas1を調節することを明らかにした。ビタミンB12とヘムはNPAS2やmPER2との結合に関して競争するが、in vivoでのmPer2とmPer1の発現に対して、互いに逆の作用をする。これらのデータから概日時計とヘムの生合成は相互に調節されていることがわかり、ポルフィリンを含む分子が概日リズム異常の治療の標的になる可能性が示唆される。 Full Text PDF 目次へ戻る