Letter 生化学:C型肝炎ウイルスNS3ヘリカーゼのRNA巻き戻しと停止の周期的サイクル 2004年7月22日 Nature 430, 6998 doi: 10.1038/nature02704 NS3ヘリカーゼはC型肝炎ウイルスによる細胞質でのRNA複製に不可欠であり、ヘリカーゼスーパーファミリー2(SF2)の代表的メンバーである。NS3はD ExH/Dタンパク質の巻き戻し活性を理解する上での重要なモデル機構であり、詳細な構造解析および変異体の解析の対象となってきた。NS3への関心は非常に高いにもかかわらず、このヘリカーゼによるRNA巻き戻しの分子的、反応速度論的機構は解明されていない。我々は二本鎖基質の各ヌクレオチドにおけるヘリカーゼの微視的なふるまいを観察する目的で、組み合わせと時間分解を用いた手法を開発した。この解析法をNS3に適用し、RNA巻き戻しの「物理的」および「反応速度論的」な歩幅を各々独立に明らかにし(いずれも18塩基対)、それを機能的な移動分子(translocating species)の化学量論に関連付けて考察する。二本鎖に沿った各地点での微視的な巻き戻しの速度定数を得たことにより、我々は、NS3がちょうど細胞骨格モータータンパク質のステップ式移動のように、二本鎖基質に沿って一定の間隔で起こるRNAの高速引き剥がしと局所的な停止という高度に協調した周期でRNAを巻き戻すことを明らかにする。 Full Text PDF 目次へ戻る