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医学:スナバエによる皮膚リーシュマニア症の感染はfPPGの吐き戻しによって促進される

Nature 430, 6998 doi: 10.1038/nature02675

スナバエは、寄生性の原虫リーシュマニアLeishmaniaの唯一の媒介宿主だが、このハエに刺されることによる感染のしくみは解明されておらず、これを取り入れた感染実験モデルもない。成熟リーシュマニアを保有するスナバエでは、原虫由来のゲルであるプロマスチゴート分泌ゲルによって、中腸前部が塞がれている。今回我々は、メキシコリーシュマニアLeishmania mexicanaに感染したスナバエLutzomyia longipalpisの唾液を分析した。その結果、感染を起こすのに必要な原虫数や吐き戻しによる原虫送り込みの基本機構、繊維状プロテオホスホグリカン(fPPG)が感染に果たすこれまで知られていなかった役割が明らかになった。fPPGは、感染の際に原虫とともに移行するプロマスチゴート分泌ゲルの成分である。まとめると、これらの結果は原虫と媒介昆虫の関係やヒトにおけるリーシュマニア症の病理の解明、また効果的なワクチンや薬剤の開発に大きく影響すると考えられる。媒介動物を介する病気の伝播機序を十分に理解するには、原虫と媒介動物、哺乳類宿主の相互作用を総合して考慮する必要があることが、今回の結果によって強く示唆される。

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