Letter

地球:ファンデフカ海嶺の海底拡大時における水文学的応答

Nature 430, 6997 doi: 10.1038/nature02755

海底熱水系は、大洋中央海嶺に沿った地震活動および火成活動に対して反応を示し、群発地震活動や海嶺軸で地殻に岩脈が貫入するときに、熱水の放出速度、温度、微生物活動の局所的な増加や組成の変化がしばしば起きることが知られている。また、これらに対応する地域的な効果も観測されている。本論文では、ファンデフカ海嶺最北端のミドルバレー地溝の堆積層で蓋をされた火成地殻内で起きた群発地震活動の間、およびその後に地層内流体圧が負の変化を示したという、海底拡大活動に対応した水文学的観測を報告する。地熱活動が活発なこの地域における定常状態の温度圧力条件を研究するため1991年に設置された孔内水文学的観測施設で、この観測は行われた。地震時の応答の大きさは関連する地震から期待される弾性歪みと一致するが、群発地震活動が終わった後に継続して起きた負の圧力変化は意外な発見で、上部の透水性火成地殻が地震時に全体として膨張したことを示唆している。地震活動が始まってから4週間後にミドルバレー地溝で行われた観測では、熱水活動が増加したことを示す徴候は水柱には検出されなかった。この海底拡大により生じた空隙はマグマではなく水で満たされたようである。

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