Letter

脳:局所的な睡眠と学習

Nature 430, 6995 doi: 10.1038/nature02663

ヒトの睡眠は全身的状態だが、その機能はまだ明らかになっていない。睡眠中の多くの時間、皮質ニューロンの膜電位はゆっくりとした振動を示し、それは脳電図には4ヘルツ未満の徐波活動(SWA)として現れる。SWAの量は恒常性を保つように制御されており、覚醒時間の後には増えて、睡眠中にベースラインに戻る。SWAの恒常性は、細胞レベルでの睡眠の必要の基盤となるシナプス変化を反映している可能性があると考えられてきた。もしそうなら、局所的にシナプス変化を起こしてやれば、局所的なSWAの変化が誘発されるはずであり、それは神経機能に有益なはずである。本論文では、睡眠の恒常性が実際に局所的成分を含み、特定の脳領域のみを利用する学習課題を課すことでその成分が活動することを示す。さらに、学習の後に起こるSWAの局所的増大は、睡眠後の課題成績の増進と相関していることもわかった。したがって、睡眠の恒常性は局所的に引き起こすことができ、かつ学習成績に益するといえる。

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