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環境:ベンガルデルタ堆積物からのヒ素流出に金属還元細菌が果たす役割

Nature 430, 6995 doi: 10.1038/nature02638

飲用および潅漑用に汲み上げられる地下水の、堆積物由来のヒ素による汚染は、世界で数千万人の健康を脅かしており、特にバングラデシュと西ベンガルで大きな問題となっている。これらの地域においてヒ素を多量に含む地下水が広く使用された結果、人間の健康へ悲惨な影響がもたらされたにもかかわらず、ヒ素が堆積物から流出する機構は解明が進んでおらず、国際的に激しい論争の対象となっている。今回この機構を、微小生態系に注目した方法で、微生物学と分子生態学の手法を水相および固体相におけるヒ素の存在状態の解析と組み合わせることで調べた。本論文では、西ベンガルの汚染帯水層から採取した堆積物中におけるヒ素化合物の流動化に、嫌気性の金属還元細菌が重要な役割を果たすことがあることを明らかにする。また今回対象とした堆積物では、ヒ素の流出がFe(III)の還元と同時に起こるのではなく、その後に生じていることも報告する。ヒ素の生物地球化学的循環を制御する重要な因子が同定されたことは、これらの地域を始めとした世界各地で同様にヒ素を多く含む地下水を管理するための、有効な方法の開発を促す上で重要である。

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