Letter

環境:窒素固定も行う植物による硝化

Nature 430, 6995 doi: 10.1038/nature02635

硝化は窒素循環の重要な段階であり、窒素を酸化型の無機態に変換できる。この過程で生じる硝酸塩が利用できるかどうかは一次生産を制限することが多く、植物群落の生態学および生物多様性の重要な決定因子である。菌類による従属栄養的な硝化は条件によっては有意な量に達するが、この過程を主に促進するのは化学独立栄養性の原核生物であると考えられている。しかし、光合成独立栄養生物である植物による硝化の存在を裏付ける生化学的証拠あるいは生態学的証拠は得られていない。本論文では、毒性物質3-ニトロプロピオン酸を蓄積する一部のマメ科植物が、シュートで酸化態無機窒素を産生し、これが堆肥となって土壌に戻ることを報告する。窒素固定を行う集団内では、このような「新しい」硝酸塩および亜硝酸塩は、窒素ガスの同化から得られる。通常、大気中の分子状窒素の酸化態(硝酸塩)への固定という変換は、窒素循環に関わる多種多様な生物体が行う多段階の過程である。今回、この変換が単独の光合成独立栄養生物中で起こる仕組みを明らかにする。これは、窒素の生物地球化学的循環の従来知られていなかった性質である。

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