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生理:個々のラン藻で見つかった回復力の強い概日振動体

Nature 430, 6995 doi: 10.1038/nature02533

内因性の日周リズムのもとになる概日振動体は、哺乳類、昆虫、植物、菌類、ラン藻など、さまざまな生物で見つかっている。意外なことに、このような生化学的振動体は、温度や細胞分裂終期などの外的、内的変化にあっても回復力が高い。細胞内の振動体を構成するメッセンジャーRNAやタンパク質分子の数の相対的変動は大きくなりやすいので、これらの振動体は「変動(ノイズ)抵抗性」でなければならない。多細胞生物では、分子の変動にもかかわらず概日時計の時間的安定性が高いのは、細胞どうしの相互作用によるものとして容易に説明できる。今回我々は、単細胞生物であるラン藻Synechoccocus elongatusの概日リズムとその安定性について調べた。低照度レベル顕微鏡を用いることによって、概日時計に制御された状態での遺伝子発現を一個の細胞で測定することができ、概日時計が実際に個々の細胞に備わっていることが明らかになった。今回の測定結果から、振動体は数ヶ月の相関時間で強い時間的安定性を示すことがわかった。多細胞生物の多くの概日時計とは対照的に、振動体どうしの相互作用は無視できるほど小さいようであることから、単細胞生物の概日時計の安定性は細胞内の生化学的ネットワークによって確保されているらしい。

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