Letter 物理:交流電場によるコロイド単層の核形成のin situ観察 2004年6月17日 Nature 429, 6993 doi: 10.1038/nature02630 結晶性物質の核形成は物理科学の分野で盛んに議論されるテーマである。ここ数十年間にいくつかの理論が出現したにもかかわらず、核形成の動的過程については依然として多くの混乱が生じている。この理由の一つとして、既存の実験的証拠に限界があることがあげられる。荷電コロイドの結晶化相図は原子系や分子系の結晶化相図と類似しているが、荷電コロイド系は顕微鏡を使用して視覚化できるため、荷電コロイド懸濁液が結晶核形成や構造相転移の研究の実験モデル系として使用されてきた。共焦点顕微鏡法を利用することによりコロイド核形成動態の3次元画像化が可能となったが、実時間のコロイド結晶核形成事象を捉えようとする場合は共焦点顕微鏡の時間分解能の制約が問題となる。さらに、熱力学的駆動力が不明確なままなので、臨界核サイズなどの主要因に関するデータはよくても半定量的なものである。今回我々は、明確な熱力学的駆動力下におけるコロイド球の核形成前後の過程の実時間直接画像化および定量的測定、ならびに交流電場によって駆動される核形成動力学について報告する。今回の画像化手法によって、欠陥形成や粒界形成、結晶化中の異粒子の影響といった、その他の稀にしか観察されない現象の観察が容易になるかもしれない。さらに、コロイドを利用した光学技術およびバイオ技術の特定に役立つことが立証される可能性がある。 Full Text PDF 目次へ戻る