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量子情報科学:原子を使った決定論的な量子テレポーテーション

Nature 429, 6993 doi: 10.1038/nature02570

量子状態のテレポーテーションは、情報をある粒子から別の粒子へと完全に伝送する。ある系の量子状態を完全に記述するには、一般に、簡単な2準位系(キュービット)でも無限の情報が必要になる。さらに、量子力学の原理によると、測定は系の状態を直ちに変化させ、しかもせいぜい1ビットの情報しか得られない。したがって、ある系に測定を施し、それに基づいて別の系に操作を施すことによって状態を転送することは不可能のように見える。しかし、量子力学におけるからみ合いを古典通信と組合せると、量子状態テレポーテーションを実行できることが既に示されている。からみ合った光子対を使うテレポーテーションは実証されているが、その手法は確率的で、測定した光子の事後選択が必要になる。本論文では、トラップされた2つのカルシウムイオン間の決定論的な量子状態テレポーテーションを報告する。C H Bennettたちの最初の提案に忠実に従って、高度にからみ合ったイオン対を生成し、対の一方のイオンと3番目のイオンの間で完全なベル状態測定を行った。次に、この測定結果に基づき、からみ合った対のもう一方のイオンに状態を再生する操作を施した。測定で得た忠実度は75%になったことから、この過程の量子性が明瞭に実証できたことになる。

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