Letter 地球:数値および室内実験のオーム損失による地球ダイナモに必要なエネルギー量 2004年5月13日 Nature 429, 6988 doi: 10.1038/nature02508 地球の流体の外核では、ダイナモ過程により熱および重力エネルギーが磁気エネルギーに変換されている。地球磁場を維持するために必要なエネルギー量はオーム損失(電気抵抗による散逸)によって定まっている。最近推定されたオーム損失の値は0.1 TWから3.5 TWまで、すなわち地表における熱流量の約0.3〜10%という広い範囲にわたっている。ダイナモを維持するために必要なエネルギーは、地球の歴史を通じた核の進化と熱収支に対して制約条件を与えている。本論文では、いくつかの数値ダイナモモデルを用いて核の特性散逸時間と核の磁気レイノルズ数および流体力学的レイノルズ数(それぞれ移流による輸送に対する磁気拡散および粘性拡散の比を表す無次元数)との間のスケーリング則を求める。カールスルーエ大学のダイナモ実験におけるオーム損失は磁気レイノルズ数のみに依存していることを支持しており、実験室でも地球の核内でも流れの乱れは特性散逸時間にはほとんど影響がないことを示している。この結果を用いてオーム損失の適度な値は0.2〜0.5 TWの間にあると予想できるが、この値では核内に強い放射性熱源をおく必要はなくなり、固体の内核の年齢が25億年を超えることが許される。 Full Text PDF 目次へ戻る