Letter

細胞:ユビキチンリガーゼCOP1はp53の重要な負の調節因子である

Nature 429, 6987 doi: 10.1038/nature02514

COP1(constitutively photomorphogenic 1)はリングフィンガー構造を持つタンパク質であり、植物が生長する際の光媒介プログラムである光形態形成を抑制する作用を持つ。COP1変異体は構成的に光形態形成性であるが、これは変異体ではタンパク質LAF1およびHY5に対する負の制御ができないためであるとされてきた。哺乳類細胞におけるCOP1の役割は、植物細胞ほど特徴が明らかにされていない。本論文で我々は、癌抑制タンパク質p53がCOP1と相互作用するタンパク質であることを示す。COP1はp53をユビキチン依存性のプロテアソームによる分解の標的にしてp53の代謝回転を促進するが、これはp53と相互作用して、p53を負に制御するMDM2やPirh2とは独立して行なわれる。さらに、COP1はin vivoおよびin vitroにおいてp53に対するE3ユビキチンリガーゼとして作用し、p53に依存する転写とアポトーシスを阻害する。低分子干渉RNA(siRNA)によってCOP1を枯渇させると、p53は安定し、細胞は細胞周期のG1期で停止する。さらに我々は、COP1がp53誘導遺伝子であることを明らかにし、siRNAによるCOP1とMDM2の枯渇は、共同してU2-OS細胞を感作し、電離放射線で誘導される細胞死に導くことを示す。以上の結果を総合すると、COP1はp53の重要な負の制御因子であり、ストレスを受けていない細胞においてp53を低濃度に維持するための新たな経路を示すものである。

目次へ戻る

プライバシーマーク制度