Letter

進化:ネズミザメ科サメ類とマグロ類の機械的設計に見られる収斂進化

Nature 429, 6987 doi: 10.1038/nature02435

「マグロ型」体形の進化は、クジラ類や魚竜類、数種の外洋性大型魚類など異なるいくつかの脊椎動物分類群にまたがって見られることから、脊椎動物の進化に際して物理的および流体力学的な要求が重要な選択圧となって、移動のための体の設計を最適化したとする見解が支持されている。ネズミザメ科のサメ類(ホホジロザメやアオザメがもっともよく知られている)とマグロ類の間には形態の類似性が認められることから、両者もまた機能的設計を収斂させたのだろうと一般に考えられている。しかし、ネズミザメ科サメ類の移動システムの機械的性能については定量的データが存在していない。今回我々は、ネズミザメ科の一種における遊泳運動学、in vivoでの筋肉動力学、力伝達システムの機能的形態を調べた。そして、系統分類的に離れたネズミザメ科サメ類とマグロ類の間の体形や機械的設計の収斂進化が表面的なものにとどまらず、筋腱構造や推進運動のための機械的基盤という奥深い部分にまで及んでいることを示す。本論文では、ネズミザメ科サメ類とマグロ類の収斂の程度が従来の予想を上回るものであるばかりか、両者が発達させた移動システムの形態的・機能的適応が、他のあらゆる魚類と実質的にかけはなれたものでもあることを明らかにする。

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