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海洋:ヤンガードライアスイベントにおける南太平洋の熱帯水域の広がりの経年変動

Nature 428, 6986 doi: 10.1038/nature02506

約12,000年前のヤンガードライアスイベントには、北半球では2ないし10℃気温が低下したが、南極の東部では上昇した。しかしながら、南半球の中緯度帯と熱帯においては、記録がまばらであり決定的でないため、ヤンガードライアスイベントの空間的特性はよく分かっていない。本論文では、南西熱帯太平洋にあるヴァヌアツのエスピリツ・サント島の隆起したサンゴ礁段丘上の生育地点に保存されたサンゴDiploastrea heliopora の巨大な化石について、骨格のSr/Ca比と18O/16O比を高い分解能で解析した結果を報告する。データの示すところによれば、ヴァヌアツの海面水温は、ヤンガードライアスイベントには今日よりも平均して4.5±1.3℃低く、大きな経年変動を伴っていた。現在と比べて振幅の大きな海面水温の年サイクルは、熱帯水域が赤道へ向かって圧縮されることによって降温が引き起こされたことを示している。記録に見られる海水の酸素同位体比と海面水温間の正の相関は、今日この水域に18O の減少した降水をもたらしている南太平洋収束帯の活動が、ヤンガードライアス期には活発でなかったことを示唆している。

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