Letter 地震:沈み込む高温の海洋地殻内で鉱物粒子境界に析出する水による断層運動 2004年4月8日 Nature 428, 6983 doi: 10.1038/nature02475 脱水脆化は沈み込み帯で起きるやや深発および深発地震が起きる原因として提案されている。そのような地震は主に浅いところ、つまり沈み込むプレートの中心部で起きるので、比較的低い温度での脱水が重要視されている。しかしながら、沈み込み帯で起きる地震の震源再決定を慎重に行った最近の研究では、地震はより高温の深さ100〜250 kmのスラブ最上部(おそらくエクロジャイトに変化したかつての海洋地殻)まで連続して発生していることが示されている。本論文では、そのような温度圧力下では、水和した相は含まないが輝石とザクロ石内の欠陥として相当量のヒドロキシル基を含むエクロジャイトが、鉱物粒子境界に析出する水とごく少量の融解物の生成によって断層の不安定性を発生させることを示す。この新しい断層メカニズムは、沈み込む海洋地殻内における高温の地震発生をうまく説明することができ、マントル遷移層(深さ400〜700 km)で起きる同様な水の析出に関連してより深いところで起きる地震にも関わっている可能性がある。この不安定性を引き起こすためにはごくわずかの量の流体があればよいということは、高圧下で起きる地震に対して提案されている発生メカニズムすべてに重要となり得る。 Full Text PDF 目次へ戻る