Letter 生化学:mRNAの局在化とナンセンス変異が引き起こすmRNAの分解に必要なeIF4AIIIを含む複合体 2004年2月19日 Nature 427, 6976 doi: 10.1038/nature02351 ショウジョウバエの生殖系列と腹部の指定は、卵母細胞の後側にoskarメッセンジャーRNAが局在化しないと起こらない。この局在化にはBarentszやMago-Y14ヘテロ二量体など、いくつかのトランス作動性因子が必要で、これらはoskar mRNAと集合してリボ核タンパク質粒子(RNP)を作り、oskar mRNAとともに卵母細胞後極に局在する。生殖系列でのBarentszの局在にはMago-Y14が必要だが、これらのタンパク質間にはこれまで直接の相互作用は見つかっていなかった。本論文では、翻訳開始因子eIF4AIIIはBarentszと相互作用し、oskarメッセンジャーRNP局在化複合体の成分となることを明らかにする。またeIF4AIIIはMago-Y14と相互作用し、このヘテロ二量体とBarentszとを分子レベルで結びつける。哺乳類のMago(Magohともよばれる)-Y14ヘテロ二量体は、エキソンジャンクション複合体の成分である。エキソンジャンクション複合体は、スプライシングされたmRNA上に結合し、ナンセンス変異が引き起こすmRNAの分解(NMD)にかかわっている。NMDとは、翻訳を途中で終了させるコドンをもつmRNAを分解するサーベイランス機構である。我々はBarentszとeIF4AIIIはどちらも、ヒト細胞のNMDに不可欠であることを示す。つまりeIF4AIIIとBarentszは、ショウジョウバエにおけるmRNAの局在化と哺乳類におけるNMDに不可欠な、よく保存されたタンパク質複合体の成分である。ウェルカムトラスト癌研究所およびケンブリッジ大学(英) Full Text PDF 目次へ戻る