Letter 神経:成人の脳にある独特なアストロサイトの帯には神経幹細胞が含まれているが鎖状に連なっての移動は見られない 2004年2月19日 Nature 427, 6976 doi: 10.1038/nature02301 げっ歯類の脳では、脳室下帯(SVZ)は成体神経幹細胞の主な供給源で、毎日何千個もの嗅球ニューロンが作られている。成人の脳にもこれに相当する胚領域が存在するとすれば、今後の神経再生治療に大きな意味をもつだろう。ヒトの脳からも幹細胞は単離されているが、ヒトSVZにおける成体神経幹細胞の正体、構成、機能はまだわかっていない。本論文では、成人の脳の側脳室内側に並ぶ帯状のSVZアストロサイトが、in vivoで増殖し、in vitroで多能性前駆細胞の挙動を示すことを報告する。このアストロサイトの帯は、調べた限りでは他の脊椎動物には見られない。意外なことに、SVZ内や嗅球への通り道において、神経芽細胞が連なって移動する証拠は見つかっていない。これらの知見は、SVZのアストロサイトが成人の脳の独特な構成を持つ微小環境に存在する神経幹細胞であることを示している。カリフォルニア大学サンフランシスコ校(米) Full Text PDF 目次へ戻る