Letter 発生:目の発生におけるgemininとSix3の直接的な相互作用 2004年2月19日 Nature 427, 6976 doi: 10.1038/nature02292 脊椎動物の器官形成には、細胞の増殖と分化の厳密な制御が必要である。ホメオボックスを含む転写因子Six3は、網膜前駆細胞の増殖にきわめて重要な役割を果たす。酵母の二重ハイブリッド法で、DNA複製阻害因子gemininをSix3のパートナーと同定した。gemininは、集合した複製前複合体の重要な成分であるCdt1を隔離することによって、細胞周期の進行を阻害する。今回我々は、gemininへの直接的結合に関してSix3がCdt1と効率的に競合することを報告する。これによって、Six3が転写なしに細胞増殖を促進できる仕組みが明らかになった。Six3の不活性化の場合と同様に、メダカ(Oryzias latipes)でgeminin遺伝子(Gem;Gmnともよばれる)を過剰に発現させると、前脳と目に特異的な異常が生じるが、これはSix3によって救済される。逆にGemの欠失は(Six3の獲得と同様に)網膜前駆細胞の増殖を促進し、その結果、眼胞が拡大し、顕著にSix3の機能獲得型表現型を増強する。これらのデータは、脊椎動物の目の初期発生中に、転写因子Six3と複製開始阻害因子gemininが拮抗的に働いて、細胞の増殖と分化のバランスを制御していることを示すものである。欧州分子生物学研究所(EMBL)(独) Full Text PDF 目次へ戻る