Letter

物理:原子媒質中の静止した光パルス

Nature 426, 6967 doi: 10.1038/nature02176

光伝搬のコヒーレント制御を可能にする物理過程は現在活発に研究されている。こういった研究は、基礎科学的観点のみならず、光の量子メモリーの開発といった実用的観点からも強い関心が持たれている。またフォトンパルスを自在に局在させ蓄積できれば、非線形光学過程を増強でき、光制御への新たなアプローチが可能となろう。最近、電磁誘導透過を利用して伝搬する光パルスの群速度を低下させ、原子媒質中の静止したスピン励起へ可逆的に転写することが行われた。本研究では、Rb原子媒質中の光伝搬を局在した定在的電磁エネルギーの励起に転換して保持し、任意の時間間隔の後に制御して放出する手法を提案し、実験で実証した。この方法では、一個の原子のスピンコヒーレンスに束縛された定在的包絡線の光パルスが生成される。これによって、フォトン状態の操作や微弱光レベルでの非線形光学過程に対する新しい可能性が生まれる。

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