Letter 生理:植物で急速に起こる避陰反応の概日時計によるゲート開閉 2003年12月11日 Nature 426, 6967 doi: 10.1038/nature02174 フィトクロムは、植物で複数の適応的な成長戦略の調節に関わっている光受容体タンパク質の1ファミリーである。フィトクロムは例えば、近くにある植物の葉で反射または散乱された近赤外光(波長700?800 nm)を感知する。これは、陰になりそうな可能性をいち早く知らせる警報となり、一連の「避陰反応」が誘導されるが、そのうちの一つが伸長の急激な促進である。これにより植物は近くのものより高くなろうとする。やや遅れて現れる他の反応には、開花の促進や種子の早期生産などがある。しかし光の感知と避陰反応における成長促進を結びつける分子機序は、ほとんどわかっていない。本論文では、この急速に起こる避陰反応のゲート開閉が概日時計により行われていることを報告する。急速に起こる避陰反応は日没の時間帯に最も顕著に現れ、複数遺伝子の発現変化がこれに伴って起こる。急速な反応をする遺伝子群の一つは、時計タンパク質TOC1と結合することが以前に明らかにされている塩基性ヘリックス-ループ-ヘリックスタンパク質PIL1をコードしている。またPIL1とTOC1は、いずれも避陰反応に伴って起こる成長の加速に必要である。 Full Text PDF 目次へ戻る