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生態:河川メソコスムにおける生態系過程への微生物バイオフィルムの寄与

Nature 426, 6965 doi: 10.1038/nature02152

多くの水界生態系では微生物の大部分が基質で包まれたバイオフィルム(生物膜)の中で暮らしており、エネルギーの流れや栄養循環に少なからず寄与している。しかし、こうしたバイオフィルムの構造や動態と生態系機能の結びつきについては、あまりわかっていない。本論文では、長さ30 mの河川メソコスムでは微生物バイオフィルムが微小生息域の物理・化学的性質を変化させて、生態系過程に関与していることを示す。バイオフィルムの成長が流体力学的な一時的貯留を300%増大させ、また浮遊粒子の保持を120%増大させた。流体力学的な一時的貯留とは、流水が静止ゾーンに引き留められることをいい、この現象は河川の生態系過程に重要な物理的な基板となる。加えて、バイオフィルムの微小構造と物質移動の相互作用が、生物利用可能性の低い有機分子の取り込みを相対的に増大させ、それによって下流の相互作用を変化させた。バイオフィルムは一時的貯留のできる生物生息域となって、空間的に隣接する箇所に流体力学的な保持や生化学的な処理過程をもたらし、生物地球化学的な過程や水流パターンに影響を及ぼす。したがってバイオフィルムは、有効性が高く繁栄する生態群集であり、局所の生物地球化学的過程や流体力学過程を縦のつながりで連鎖して、上流域の流水が河川や河口域、また海洋にさえも及ぼす影響に関与している可能性もある。

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