Letter

生態:食物網構造で区画の存在が明らかになった

Nature 426, 6964 doi: 10.1038/nature02115

食物網内の区画(compartment)は複数分類群からなる小集団であり、その内部では多くの強力な相互作用が生じ、小集団どうしの相互作用は数少なく弱い。理論的には、区画は食物網などのネットワーク内部の安定性を高める。実験的な食物網では、手法に矛盾があったり方法論上の厳密性が不十分だったりするために、なかなか区画を見いだせずにいる。本論文では、社会ネットワーク研究の分野で区画を見つけ出すために開発された手法により、5つの複雑な実験的な食物網のうち3つで有意の区画を見出したことを報告する。区画の検出は、重みづけした相互作用を使うなど、つまり食物網の解像度を変えることにより影響を受けた。この手法では相互作用が集中する区画の境界が見つけられるため、区画の描出と矛盾しない。この手法は、陽関数を最大化し、重複しない区画の数を特定し、構成員を区画に割り振り、結果の統計上の有意性を検証するので、厳密性がある。図式で表すと、生態系内の諸関係や各分類特異的な位置が区画により構造化された形で描出される。我々はこの図式から、撹乱の2通りの筋書きを想定し、相互作用の区画化がいかに食物網の安定性を高めるかを検証するための仮説を展開する。

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