Letter

系統分類:現生ヒゲクジラの新種を発見

Nature 426, 6964 doi: 10.1038/nature02103

1970年代後半に同定困難なナガスクジラ属標本が8体、日本の特別捕獲調査によってインド−太平洋低緯度海域で捕獲された。これら8標本は、アロザイムのパターンと成熟体長は、一般に認知されているナガスクジラ属鯨類のいずれとも異なっていた。1998年9月に、我々は日本海沿岸の島で1頭の中型のヒゲクジラの死骸を入手した。この標本と以前入手した8体の標本は、外見こそナガスクジラ(Balaenoptera physalus)に似ているものの、はるかに小型であった。外部形態や骨学的特徴、ミトコンドリアDNAデータの比較から、これら9体の標本は単一の種とみなせたが、既知のヒゲクジラ種のいずれにも入らなかった。したがって、我々は本論文でナガスクジラ属の新種が存在することを報告する。この新種の特徴は、独特の頭骨形態や、ひげ板の数の少なさ、分子解析による類縁関係が同属の種すべてと遠いことである。また、我々の解析によれば、従来は同物異名(和名;ニタリクジラ)とされていたBalaenoptera brydei(Bryde's whale)とBalaenoptera edeni(Eden's whale)ははっきり2種に分けられ、以上のことから現生ナガスクジラ属の種数は増えて8種となる。

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