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生化学:テロメアが引き起こす老化におけるDNA損傷チェックポイント応答

Nature 426, 6963 doi: 10.1038/nature02118

ヒトの体細胞のほとんどは、in vitroでは限られた回数しか倍加しない。この増殖能力消失は老化とよばれ、テロメア(直鎖状染色体の両末端部分)が正常な保護機能を果たせなくなった時に引き起こされる。本論文では、老化したヒト繊維芽細胞にはDNAの二本鎖切断が生じた細胞に特徴的な分子マーカーが認められることを明らかにする。これらのマーカーとしては、リン酸化ヒストンH2AXの核内フォーカスや、この核内フォーカスが53BP1、MDC1、NBS1などのDNA修復およびDNA損傷チェックポイント因子と共存することなどがある。また老化した細胞には、DNA損傷チェックポイントキナーゼCHK1とCHK2の活性型が含まれていることも示す。さらにクロマチン免疫沈降法と全ゲノムスキャニングによって、老化細胞の染色体末端がDNA損傷応答に直接的に寄与していること、そしてすべてではないが多くのDNA損傷応答タンパク質に、キャップを失ったテロメアが直接結合することを明らかにする。最後に、老化細胞でDNA損傷チェックポイントキナーゼを不活性化すると、細胞周期が再びS期へ進行するようになることも示す。したがって我々は、テロメアが引き金となって始まる老化は、機能を失ったテロメアの直接的関与により活性化されるDNA損傷チェックポイント応答を反映したものであろうと考える。

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