Letter 発生:APLはシロイヌナズナの維管束組織の独自性を調節する 2003年11月13日 Nature 426, 6963 doi: 10.1038/nature02100 維管束植物には、師部と木部と呼ばれる長く伸びた細胞が縦列に並んだ2種の組織型からなる長距離輸送系がある。師部には、核のない師要素と伴細胞と呼ばれる基本的な2種類の細胞型が含まれる。木部には、管状要素などの木化したさまざまな細胞型が含まれ、このような細胞の分化には複雑な細胞壁肥厚物質の沈着とプログラム細胞死が関与する。これまで師部-木部のパターン形成の遺伝的調節についてはほとんどわかっていなかった。今回、シロイヌナズナの師部の独自性の獲得に必要なMYBコイルドコイル型転写因子をコードするALTERED PHLOEM DEVELOPMENT(APL)遺伝子を同定した。師部は、非対称な細胞分裂と、その後の分化によって形成される。いずれの過程も劣性apl変異によって欠陥が生じることがわかった。この場合、師部の位置に木部の特性をもつ細胞が形成される。またAPLの発現プロファイルは、この遺伝子が師部の発生に重要な役割を果たすことと矛盾しない。APLを維管束で異所的に発現させると木部の発生が抑制された。この結果から、維管束の発生中、師部の分化促進と木部の分化抑制の両方の過程でAPLが二様の役割を果たしていることがわかる。 Full Text PDF 目次へ戻る