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生化学:ミトコンドリアADP/ATPキャリアーのカルボキシアトラクチロシドとの複合体構造

Nature 426, 6962 doi: 10.1038/nature02056

細胞の主なエネルギー通貨であるATPは、ADPと無機リン酸への加水分解によって細胞質における大部分の生合成反応にエネルギーを供給する。ATPの再合成はミトコンドリアのマトリックスで起こることから、ATPは細胞質に運び出され、一方、ADPはマトリックス内に運び込まれる。この交換はADP/ATPキャリアーと呼ばれる1つのタンパク質によって行われている。本研究で我々は、阻害剤カルボキシアトラクチロシドと複合体を形成しているウシのキャリアーの構造をX線結晶解析により2.2Åの分解能で示す。6本のα-ヘリックスがコンパクトな膜貫通ドメインを形成しており、このドメインはミトコンドリアの内膜と外膜の間の空間に面した表面で大きくくぼんでいることが明らかになった。その底面にはヌクレオチド・キャリアーの特徴であるヘキサペプチド(RRRMMM)が位置している。これまでの生化学的結果と今回我々が示した構造から、輸送基質はこの空洞の底に結合すること、そして「くぼみ」構造から「チャネル」構造への一時的な遷移により基質の移動が起きることが示唆される。

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