Letter 宇宙:銀河系中心にある超巨大質量ブラックホール周囲の降着ガスからの近赤外フレア 2003年10月30日 Nature 425, 6961 doi: 10.1038/nature02065 星の軌道についての最近の測定結果から、銀河系中心にあるコンパクト電波源の射手座A*(Sgr A*)が、太陽の360万倍の質量を持つブラックホールであるという、説得力のある証拠が得られている。しかしSgr A*は、電波領域以外のすべての周波数帯において非常に弱く、このことは、ブラックホール周囲の物質降着や放射についての現在の理論に疑問を投げかけるものである。このブラックホールの自転速度はわかっておらず、したがってブラックホール周囲の時空構造も解明されていない。本論文では、「静穏な」放射といくつかのフレアを示す、Sgr A*の高分解能の赤外線観測について報告する。赤外線放射は、ブラックホールの数ミリ秒角の範囲内に起源をもち、最も内側の降着領域内にある非常に高エネルギーの電子または中程度に高温のガスに帰着する。2例のフレアは、17分の準周期変動を示している。もしこの周期性が、公転するガスの相対論的な変調を起源とするなら、放射は事象の地平線のすぐ外側に由来し、ブラックホールは、とりうる最大速度のおよそ半分で自転しているはずである。 Full Text PDF 目次へ戻る