Letter

物性:2次元フォトニック結晶における高Q光ナノ共振器

Nature 425, 6961 doi: 10.1038/nature02063

光を強力に閉じこめることのできる光ナノ共振器は物理学と工学の多くの分野で応用が期待されている。例えば、コヒーレントな電子-光子相互作用、超小型フィルター、低しきい値レーザー、光チップ、非線形光学、量子情報処理などである。これらの応用に欠かせないのは、高いQ値(共振器の良さ)Qと小さな体積Vの両方を備えた共振器を実現することである。Q/Vの比はさまざまな共振器内部の相互作用の強さを決定し、極小共振器は大規模集積と幅広い波長範囲での単一モード動作を可能にする。しかし、放射損失が共振器の大きさに反比例して増加するため、光波長程度の高Q光共振器の実現は困難であった。最近のいくつかの理論研究を除けば、高Qナノ共振器を作るための決定的な理論や実験は十分には研究されていない。今回我々は、シリコンベースの2次元フォトニック結晶スラブを用いて、Q=45,000、V=7.0×10-14cm3のナノ共振器を作製した。Q/Vの値はこれまでの研究より10-100倍大きい。この開発のポイントは、光を強く閉じこめるには、逆に緩やかな閉じこめが必要であるという概念を見いだしたことにある。他の光素子との集積は容易であり、100nmという広い波長域で単一モード動作することをも実証した。

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