Letter

気候:北極域における海氷厚の大きな経年変動

Nature 425, 6961 doi: 10.1038/nature02050

北極の海氷の被覆域と厚さに将来おこりうる変化、およびそれに伴う氷アルベドフィードバックの変化は、将来の温度上昇の予測における最大の不確定要素の1つである。従って、海氷の厚さの自然変動に関する知識は、全球的な気候モデルにおける海氷を表現するためにきわめて重要である。数値シミュレーションは、風と海洋の氷への応力の変化に起因して、北極の氷厚が主に十年の時間スケールで変動することを示すが、一方、観測では、モデル結果を検証するのに必要とされる、海氷厚の総観が得られていない。今回我々は、人工衛星高度計による水面からの氷の高さの測定値から得られた、北極氷厚の8年間の時系列データを使用して、北緯65 度から81.5 度までの平均厚さの場とその変動を決定した。データからは、循環の変化よりもむしろ夏季の融解量の変化によって支配される平均北極氷厚の周期の短い経年変動が明らかになった。我々の結果は、融解期の長さの継続的な増加が、北極の海氷をさらに薄くさせうることを示唆している。

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