Letter 遺伝:IGF2に生じた調節性変異はブタの筋肉成長に対する大きなQTL効果を引き起こす 2003年10月23日 Nature 425, 6960 doi: 10.1038/nature02064 多くの形質および疾病は多因子性の背景をもち、環境因子に加えて数が不明の量的形質遺伝子座(QTL)による調節を受けていると考えられる。QTLの基盤となる変異の同定が難しいのは、個々の遺伝子座では表現型の変動を部分的にしか説明できないためである。ブタの筋肉の成長、脂肪の沈着、心臓の大きさに影響を及ぼす、父親由来のものが発現されるQTLは、IGF2(インスリン様増殖因子2)領域に位置する。本論文では、このQTLがIGF2の第3イントロンにおけるヌクレオチドの置換によって生じることを報告する。この変異は、骨格筋では低メチル化されている、進化上よく保存されたCpGアイランド内に存在する。この変異があると、in vitroでは核因子(おそらく抑制因子)との相互作用が起こらなくなる。この変異を種雄から遺伝した個体では、IGF2のメッセンジャーRNAの発現が、出生後の筋肉で3倍に増加する。今回の研究は、非コード領域における1塩基置換とQTL効果との間の因果関係を証明するものである。またこの結果は、調節性変異が表現型の変動の調節に重要な役割を果たすという従来の見解を支持する。 Full Text PDF 目次へ戻る