Review Article 行動:ヒトの利他的行動の本質 2003年10月23日 Nature 425, 6960 doi: 10.1038/nature02043 我々人類の進化の起源や社会的相互作用、社会組織に関する最も根元的な疑問のうちのいくつかは、利他的行動と利己的行動の問題を中心とするものである。実験で得られた証拠から、ヒトの利他的行動が大きな力であり、動物界においてはヒトに独特なものであることがうかがわれる。しかし個人差が大きく、また、ヒトに見られる協力には利他的個体と利己的個体の間の相互作用が必須である。環境いかんで、少数派の利他的個体が多数派の利己的個体に協力を強いることがあり、また逆に、ごく少数の利己的人々が多数の利他的人々に背信行為をさせることもある。遺伝子に基づく現行の進化論では、ヒトの利他的行動に見られる重要な諸パターンを説明できず、文化の進化と遺伝子−文化の共進化の両理論の重要性に目が向けられている。 Full Text PDF 目次へ戻る