Letter 生化学:タバコ植物のアクアポリンNtAQP1は膜にあって生理学的な機能をもつCO2輸送孔である 2003年10月16日 Nature 425, 6959 doi: 10.1038/nature02027 事実上すべての生物に存在するアクアポリンは、水が透過できる複合体を形成する膜内在性タンパク質である。哺乳類のアクアポリンAQP1は、アフリカツメガエル卵母細胞で異種発現させるとCO2も透過させるが、AQP1が生化学的に変わった性質を持っているだけなのか、それとも生理学的に意味のある現象なのかという点については、論争が続いている。本論文では、同じ発現系を用い、タバコ植物の細胞膜に存在するアクアポリンNtAQP1で、ヒトのAQP1に匹敵するCO2透過性が観察されることを報告する。NtAQP1は、同種植物系の細胞レベルでCO2膜輸送を促進し、光合成および気孔開口に重要な機能を担う。NtAQP1を過剰発現させると、CO2および水に対する膜の透過性が高まり、葉の成長が促進される。以上の結果は、NtAQP1の関わるCO2透過性が、大気中と植物細胞内部の間のような、膜内外のCO2勾配が小さい条件下で生理学的に重要であることを示している。 Full Text PDF 目次へ戻る