Letter 系統分類:インドで見つかった新カエル科は太古のセーシェル諸島との生物地理的なつながりを明らかにする 2003年10月16日 Nature 425, 6959 doi: 10.1038/nature02019 4800種を超える現生カエル目(無尾類)の種のおよそ96%は高等なカエル亜目(Neobatrachia)に属する。中生代の化石記録にはこれらの種が非常に乏しいため、その初期進化を考える際には現生の分類群に大きく頼らざるをえない。本論文では、インドで巣穴を掘るカエルが見つかり、このカエルがカエル目の全科に含まれる既知の分類群と著しく違っていることを報告する。2.8キロ塩基分のミトコンドリアDNAと核DNAの系統発生解析から、このカエルはセーシェルガエル科(Sooglossidae)の姉妹群にあたることが確実となった。同科はセーシェル諸島の2つの花崗岩質の島にのみ生息している。さらに分子時計解析を行ったところ、今回のカエルとセーシェルガエルの両分類群につながる枝は、カエル亜目の根元部分で枝分かれしていることもわかった。この発見で、白亜紀のインド‐マダガスカル域では今より多様だったかもしれないものの、現在はセーシェル諸島に4種とインドに1種しかいないカエル系統が存在することが明らかになった。このカエルは形態が特異で、カエル亜目のいくつかの科よりも起源が古いと思われるため、我々はこれを新しい科のカエルだと考える。 Full Text PDF 目次へ戻る