Letter 材料:YbGaGeにおける電子的原子価遷移によるゼロ熱膨張 2003年10月16日 Nature 425, 6959 doi: 10.1038/nature02011 ほとんどの材料は加熱により膨張する。まれであるが冷却すると膨張する材料があり、負の熱膨張(NTE)を示す。しかしその特性は、一結晶学的方向にのみ現れる。そのような材料として、非常に低温(<100 K)ではシリコンおよびゲルマニウム、室温ではシリカ-チタニア系のガラス、ケブラー、カーボンファイバー、異方性インバーFe-Ni合金、ZrW2O3、および特定の分子ネットワークがあげられる。NTE材料は正の熱膨張係数を示す材料と組み合わせて、全体としてゼロ熱膨張(ZTE)を示す複合材料を作製できる。ZTE材料は、急加熱または急冷時に熱衝撃を受けないため有用である。複合体ではない純粋なZTE材料を得ることができれば、そのような複合材料の必要性はなくなるだろう。今回我々は、導電性金属間化合物YbGaGeがほぼZTEを示しうること、すなわち100-400 Kの温度範囲において体積変化がわずかに過ぎないことを示す。また、この応答はYb原子における温度誘起原子価遷移に起因することを示唆する。ZTE材料は、宇宙用材料や熱機械的アクチュエーターなどの大きな温度変動を受ける系における歪みまたは内部応力の防止・抑制に適した材料である。 Full Text PDF 目次へ戻る