Letter 遺伝:GLUT4グルコース輸送体の輸送調節因子としてのTUGの機能的クローニング 2003年10月16日 Nature 425, 6959 doi: 10.1038/nature01989 インスリンは、GLUT4グルコース輸送体を移動することによって、脂肪や筋肉におけるグルコース取り込みを促進する。インスリンがないとGLUT4は細胞内で隔離され、インスリン刺激があると数分以内に細胞膜へと再び運ばれる。しかし、GLUT4の隔離を行う輸送機構は解明されていない。今回我々は、GLUT4の分布状態を調節するタンパク質の機能的スクリーニングを行い、GLUT4をつなぎ止める可能性のあるタンパク質として、UBXドメインを含むTUGを同定した。短い切断型TUGは、チャイニーズハムスター卵巣細胞と3T3-L1脂肪細胞でドミナントネガティブに働き、インスリン刺激によるGLUT4の再配置を阻害する。完全長のTUGはGLUT4と特異的に複合体を形成する。3T3-L1脂肪細胞では、刺激を受けていない細胞にこの複合体が存在し、インスリンによってそのほとんどが解離する。内在性のTUGは、刺激を受けていない3T3-L1脂肪細胞では、インスリンによって移動可能な貯蔵GLUT4と同じ場所に局在するが、インスリンによって細胞膜へと移動されることはない。形質転換した非脂肪細胞で調べると、GLUT4の結合、あるいはGLUT4の細胞内保持に必要なTUG領域はそれぞれ異なっている。これらのデータから、TUGはエンドサイトーシスで取り込まれたGLUT4を捕捉して細胞内につなぎ止めること、インスリンはこのTUGというつなぎを解くことによって貯蔵型のGLUT4を動員することが示唆される。 Full Text PDF 目次へ戻る