Letter

認知科学:移動ロボットにおける知覚と行動の環境を介した相乗作用

Nature 425, 6958 doi: 10.1038/nature02024

行動が知覚に影響を与えるという考え方は自明の理に思えるが、その相互作用の仕組みは分かっていない。知覚と行動は通常、別個の処理過程だと考えられている。そうした考え方においては、行動との関連性とは独立に、知覚学習は感覚系で捉えた事象について、それらの統計的特性を反映したコンパクトな表現を構築する。しかし、行動学習は知覚と動作の間の連関を形成する。この関連は強化によって組織化されるものであって、知覚の構築とは関係しない。これら2つの学習過程の相互作用は行為者で内在的に起こるものであり、神経基質のみによって一般に説明されうるものだと考えられている。本論文で我々は、そうした考えに代わって、知覚と行動は環境を介して相乗的に相互作用しうることを示す。シミュレーション・ロボットおよび実物の移動ロボットを用いて、知覚学習が行動学習を直接的に支援し、行動の連続的構造化を促進することを実証する。この構造化によって、入力をサンプリングする際に体系的なバイアスがかかるようになり、それが直接的に知覚系の編成に影響を与える。このような外部からの、環境を介したフィードバックは、創発しつつある行動の構造に知覚系を適合させ、それによって行動は安定化する。

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