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視覚:コウモリの紫外光視覚

Nature 425, 6958 doi: 10.1038/nature01971

霊長類を除く哺乳類のほとんどは2色型色覚を持ち、それと対応して色覚が限られている。哺乳類の紫外光領域の視覚は10年ほど前に初めて報告されたばかりで、紫外光視覚があるとわかった数種のげっ歯類と有袋類では、紫外光は専用の光受容体によって感知される。コウモリは主に音響定位によって定位を行うが、視覚も使っている。本論文では、シタナガコウモリの仲間Glossophaga soricinaは色覚はないが、波長310 nmまでの紫外光を感じ取れることを報告した。行動を見る実験からスペクトルと感度の相関関係が明らかになり、感度の極大波長は510 nm(緑色)と365 nmより長い波長(紫外部)だと分かった。色覚テストは否定的結果となった。色順応では、試験用紫外光と可視光に対して同じ閾値上昇効果が見られたことから、同一の光受容体が2つの反応ピーク(紫外部と緑色)にかかわっていることがわかった。したがって、視物質のβ‐バンドの励起が紫外光感受性の正体と考えていいだろう。哺乳類の視覚系を無傷状態に保ったままでこのような紫外光視覚の仕組みが示されたのはこれが初めての例である。

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