Letter 脳:発話言語の知覚学習に関する睡眠中の固定 2003年10月9日 Nature 425, 6958 doi: 10.1038/nature01951 睡眠によって記憶が固定されるという現象は、語彙リストの学習、空間学習、視覚課題や運動課題でのスキルの獲得などで広く見られる。しかし、これらの課題では、空間的位置、運動順序、同位置での異なる刺激などについて一般化されることはない。あるエピソードを機械的に記憶することは、どのような動物でも学習の大部分を占めるが、それを一般化することこそ適応行動の特徴である。発話では、同一の音素が文脈によって異なる音響パターンをとることがしばしばある。少数の単語セットについて訓練を行うことで、同じ音素でも異なる音響パターンをもつ新しい単語についての学習が向上するということがあるが、これは知覚的一般化が起きていることの例証である。今回我々は、異なる音響パターン全域で音声カテゴリーの一般化を引き起こす自然な発話言語の学習課題の固定において、睡眠の果たす役割を示す。訓練直後に認知テストの成績は有意に向上したが、一日の学習の成果を保持している間に次第に低下した。しかし、睡眠をとることで完全に回復した。したがって、睡眠には、その日のどの時刻であれ、たまたま学習した事象について回復と、そのあとの保持を促進する効果がある。この成績の回復は、事象の一般化に関連した脳内表現やマップが、睡眠の間に精密化し安定化することを示している。 Full Text PDF 目次へ戻る