Letter 進化:デボン紀前期層で出土した関節のある化石標本として最古の軟骨魚類 2003年10月2日 Nature 425, 6957 doi: 10.1038/nature02001 軟骨魚類(現生のサメ類、エイ類、ギンザメ類)には、おそらくオルドビス紀後期の約4億5500万年前までさかのぼって鱗や皮歯からなる化石記録がある。歯の化石は約4億1800万年前のデボン紀初頭にまで年代をさかのぼるが、関節のあるサメ類標本として最古の化石の年代はデボン紀前期の約3億9400万年前である。本論文では、カナダのニューブランズウィック州でおよそ4億900万年前のデボン紀前期(エムシアン前期)の地層から出土した関節のあるサメ類化石標本について報告する。この化石標本はDoliodus problematicus(Woodward)と同定され、最初期の軟骨魚類について情報を得たり、これらと原始的な有顎類との類縁関係を解明したりする糸口となる。この種の同定はこれまで文字どおり「不確定(problematic)」だった。以前には歯だけの標本しかなく、棘魚類としても軟骨魚類としても分類されてきた。今回の標本は成熟段階の異なる歯の列がin situで見られる最古のサメ類であり、軟骨魚類のものとして最古の脳函が保存されている化石の1つである。さらに注目すべきことに、左右の胸びれにそれぞれ棘(きょく)が見られ、これは軟骨魚類で他に例を見ないものである。 Full Text PDF 目次へ戻る