Letter 免疫:死にかけている細胞に対して免疫系に警戒態勢をとらせる危険シグナル分子の同定 2003年10月2日 Nature 425, 6957 doi: 10.1038/nature01991 感染において、微生物構成物質は、危険に対して免疫系に警戒態勢をとらせるシグナルを与え、免疫の惹起を促進する。このようなシグナルが存在しない場合には、たいてい免疫応が起こらなくなるか、あるいは寛容が引き起こされる可能性がある。このことは、免疫系が感染のような危険な状況が関わっていると感知する抗原に対してのみ応答するという概念を導き出している。危険シグナルは、樹状細胞に刺激を与えて成熟させることにより作用すると考えられている。その結果、樹状細胞は外来抗原を提示することが可能となり、Tリンパ球を刺激することができるようになる。死にかけている哺乳類細胞もまた、未同定の危険シグナルを放出することが見いだされている。本論文では、尿酸が傷害を受けた細胞から放出される主要な内在性危険シグナルであることを示す。尿酸は樹状細胞の成熟を刺激し、またin vivoで抗原とともに注射すると、CD8+T細胞による反応の惹起を有意に増強する。in vivoで尿酸を除去すると、傷害を受けた細胞に関連した抗原に対する免疫反応は抑制されるが、活性化樹状細胞によって提示された抗原に対する免疫反応は抑制されない。我々の実験結果は、細胞傷害と免疫の間における分子レベルの関連を示し、またワクチン、自己免疫および炎症に関して重要な意味をもつものである。 Full Text PDF 目次へ戻る