Letter 細胞:植物でのグルコースとエチレンによるシグナル伝達はEIN3の安定性に対し異なる制御を行う 2003年10月2日 Nature 425, 6957 doi: 10.1038/nature01984 グルコースは、単細胞微生物から多細胞の動物および植物まで進化的に保存された、成長と代謝に広く作用する制御因子である。光合成植物ではグルコースはホルモン様活性を示し、胚発生、発芽、種子発生、栄養生長、生殖および老化など多くの重要な過程を制御する。グルコース非感受性(gin)および高感受性(glo)表現型を示すシロイヌナズナArabidopsis変異株の遺伝学的解析および表現型解析から、グルコースと植物ストレスホルモンであるエチレンの間に予想外の拮抗的相互作用があることが明らかにされている。エチレン非感受性突然変異etr1およびein2の表現型はgloを示し、恒常的にエチレンシグナルを伝達する変異ctr1はgin4の対立形質である。栄養や植物ホルモンに応答して、植物の生長および発達を支配する複雑なシグナル伝達系の基盤となる正確な分子機構はほとんど解明されていない。本論文では、グルコースが植物のグルコースセンサーであるヘキソキナーゼを介し、エチレンシグナル伝達系で鍵となる転写調節因子であるエチレン非感受性3タンパク質(EIN3)の分解を促進することを明らかにしている。これに対し、エチレンはEIN3の安定性を増強する。ein3変異株はglo表現型を示し、遺伝子導入シロイヌナズナにおけるEIN3の過剰発現はグルコース感受性を低下させる。 Full Text PDF 目次へ戻る