Letter

物理:流体流における一様で無秩序な共鳴混合

Nature 425, 6956 doi: 10.1038/nature01993

層流は、すぐ近くのトレーサーが時間とともに指数関数的に離れていく無秩序な粒子の軌道をつくりうる。時間周期的な2次元流および定常的な3次元(3D)流では、一般的に、無秩序な移流による混合の強化は秩序混合領域と無秩序混合領域間の境界にできる不可入性の輸送障壁によって制限される。しかしながら、時間に依存した3次元流では、完全に一様な混合が特異点誘導拡散という共鳴機構によって可能であることが理論的に提案されている。これは時間依存摂動および3次元摂動が極めて小さい場合でも正しいと思われている。一様な混合が可能な条件を確立し、この条件が自然状態で一般的に発生する流れに合致しているか否かを立証することが重要である。今回我々は、3次元性と時間依存性が共に弱い層状渦流の実験および数値計算について報告する。系は(磁気流体力学の技術によって作られた)振動する水平の渦鎖で、エクマンポンピングによって自発的に起こる弱い2次垂直流を伴っている。エクマンポンピングは、地球物理学、工業、生物物理学の多くの流れに起こる、堅い境界をもつ渦の流れに共通した機構である。我々は、特異点誘導拡散によって予言されたように完全に一様な混合を観察したが、これは振動周期が特有の循環時間に近い場合にのみみられた。

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