Letter 物性:スピン偏極電流によって引き起こされるナノ磁石のマイクロ波振動 2003年9月25日 Nature 425, 6956 doi: 10.1038/nature01967 最近、スピン偏極電流がスピン角運動量の直接移動を通じて強磁性体に大きなトルクを付与できることが発見され、厄介な磁場をかけずに磁気装置の素子を操作できる可能性が出てきた。しかし、このトルクによってどんなタイプの磁気運動を起こせるかという肝心の問題は未解決のままだ。理論では、スピン移動によってナノ磁石は、磁場だけでは達成できない種々のタイプの磁気振動モードになりうると予想されている。しかし、既存の測定技術では動的状態について間接的な証拠しか得られておらず、起こりうる運動の本質は決定されていない。今回我々は、スピン偏極した直流電流によって引き起こされる個々のナノ磁石のマイクロ波振動数の運動を直接、電気的に測定できる技術を示す。スピン移動によって数種の異なるタイプの磁気励起を起こせる。機械的運動はまったくないものの、単純な磁気多層構造物がナノスケールモーターのように働く。つまり、この構造体はエネルギーを直流電流から高周波磁気回転に変える。この回転はマイクロ波源や共鳴器などの新装置に応用可能である。 Full Text PDF 目次へ戻る