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生化学:無酸素ストレスを受けた根からの水輸送は細胞質のpH変化によるアクアポリンのゲート開閉によって調節される

Nature 425, 6956 doi: 10.1038/nature01853

温帯地域の冬期や潅漑後には、土壌の浸水により植物の根で急激な酸素の枯渇(無酸素状態)が起こり、農業分野で大きな問題となっている。無酸素状態や他の環境ストレスに対する植物の初期応答の一つは、根の水透過性(透水係数)(Lpr)の低下による水の取り込みの抑制である。根からの水の取り込みには、細胞膜内在性タンパク質(PIP)の1種である水チャネルタンパク質(アクアポリン)が大きな役割を果たす。このようなアクアポリンは、ストレス誘導性のLpr低下にかかわると考えられているが、その機構は不明である。今回、無酸素状態による水の取り込み抑制を、根全体および個々の細胞を対象に調べ、これが細胞質のアシドーシスと関連することを確認した。また、細胞質のpHによるアクアポリンのゲート開閉の分子機構も明らかにした。この機構は、あらゆるPIPで保存されていることから、無酸素状態とおそらく他のストレスにも起因するLpr低下を説明する際の基礎となる。より広い意味で、今回の研究は植物組織または動物の上皮における水輸送を調節するpH依存性の細胞シグナル伝達過程を解明するための新たな道を開くものである。

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