Letter

生態:インド洋におけるサンゴ大量死の再発予測

Nature 425, 6955 doi: 10.1038/nature01987

1998年、インド洋のサンゴ礁の大半で、浅瀬に生息する90%以上のサンゴが死滅した。主な原因は、高い海面水温(SST)の直接作用、または他の因子との相互作用であった。平均SSTは、数10年のうちに1998年の値より上昇すると予測されてきた。しかし予測SSTが、過去のデータから連続的に推移することはまれであり、逸脱した季節的変動を示すこともあるため、サンゴに致命的なSSTが再び起こる時期を正確に予測することはできない。また異なる場所に生息するサンゴの順化に差があることは、予測を一層困難なものにしている。今回、1998年に浅い海のサンゴの大部分が死滅したインド洋の33か所における予測SSTを比較することで、推定再発時期に地理的パターンがあることを見出した。南緯10〜15°に位置する礁は、2010〜2025年の期間に5年ごとに影響を受けると考えられる。この北側および南側では、現在のSSTと直接関連しないパターンで再発時期は先送りされる。矛盾することに、最も暖かい場所が最も遅く影響を受ける可能性がある。サンゴにとって致命的な温度は同海域で6℃の幅があり、サンゴが2℃程度の上昇に順化すれば生存期間が100年近く延長すると考えられる。

目次へ戻る

プライバシーマーク制度