Letter 物理:高Tc超伝導体の量子臨界挙動 2003年9月18日 Nature 425, 6955 doi: 10.1038/nature01978 量子臨界現象は、絶対零度の無限個に近い相互作用する量子自由度から成る系が起こす現象である。これは、量子臨界現象が観測される時間スケールや長さスケールに関係なく、この系が平均として同じに見えることを意味する。電子は原子スケールでこのような対称性を見せず、この対称性は多数の電子間の相互作用を通した集団現象としてのみ生じる。強い電子相関がある物質では、絶対零度で量子相転移が起こる可能性があり、量子臨界状態が予言されている。量子臨界状態は応答関数の普遍的なべき乗則挙動となって現れる。これと考えられる挙動は、重いフェルミ粒子系や高い転移温度(高Tc)の銅酸化物超伝導体で発見されているが、量子相転移の可能性や物理的性質はまだ議論が多い。ここでは、量子臨界領域に特徴的な普遍的な挙動を報告した。実験で測定した位相角が光学伝導率の指数と正確に一致することを示した。これは、高Tc超伝導体において通常とは異なる種類の量子相転移が起こることを示している。 Full Text PDF 目次へ戻る